2013年10月25日
Mちゃんの矯正治療 第六回 ~矯正前の準備の治療~
今日は矯正の準備のための治療です。前回の晝間先生のお話では、磨き残しの割合が少なくなったら本格的に矯正が始められるという事でした。歯磨きが改善されないと、矯正治療を始める事ができません。Mちゃんの矯正治療の開始の時期がどうなるのか、診断してもらいます。
Mちゃんはちょうど来週からテストがはじまるため、待ち時間に勉強できるように参考書を持ってきていました。部活や勉強で忙しい中、矯正治療を頑張っています。
今日は衛生士さんに磨き残しがどれだけ減ったか、確認をしてもらいます。
<診療室にて>
衛生士さん(以下DH):「こんにちは。前回のお話を聞いて不安な事はありますか?」
Mちゃん(以下M):「大丈夫です。よろしくお願いします」
DH:「歯茎の状態を診ながら出血するところを調べていきましょう。磨き残しを30%以下にできるように一緒に歯磨きをしていきましょう。まずは歯茎の健康チェックからさせて頂きます」
DH:「前歯は少し出血していますが他はOKです。今、歯茎は丸みをおびていますが、もう少し引き締まった形になると思います」
DH:「次に磨き残しを調べます。今日は歯磨きを頑張ってきましたか?」
M:「普通ぐらいです」
DH:「歯に薬剤を塗りますね。1、2日前の汚れは赤くなります。青い部分は何日も経過した汚れなので特に注意してほしいところです」
薬剤を塗って少し待ちます。
※左の画像は薬剤を塗った直後の状態です。
DH:「磨き残しが減っていますね。歯の奥の磨き残しが無く、ちゃんと磨けているのがとても良いです。出血もなく、磨き残しもないので、Mちゃんは矯正治療の準備に入る事ができますよ」
Mちゃんの磨き残しが大きく改善されていました!衛生士さんからOKを頂きましたので、今日はこのまま矯正の準備を行う事になりました。
衛生士さんからまずは歯ブラシの使い方についてのお話です。
DH:「矯正治療が始まると歯磨きが難しくなります。普通の歯ブラシだけだと磨きにくい場所が出てくるので、歯と歯の間を磨くタフトブラシを使います。きちんと磨けるように身体で覚えてください」
歯のクリーニングを丁寧に行って頂きました。
歯周ポケットの洗浄をして歯石を取った後は、口腔内の写真撮影です。
DH:「装置を付けると歯茎が腫れやすくなるので、できるだけ一ヶ所につき30秒くらいかけて優しく磨いてください。TVを見ながらでも良いので、ゆっくり時間をかけて磨いてくださいね」
歯磨きの説明が終わると次は「セパレート」のお話です。
「セパレート」とは矯正治療を始めるために歯と歯の間に隙間を作るためのゴムの事です。
DH:「それでは矯正の準備として歯と歯の間にセパレートというゴムを入れます。セパレートをつけて矯正器具を入れる隙間を作るので、まずは奥歯から入れていきますね」
DH:「セパレートは上の歯に3ヶ所、下の歯に4箇所入れました。奥の歯は少し歯と歯の間に余裕があったのでゴムが外れる危険性があります。外れたら無理に入れないで医院に連絡してください。鏡で上から見えていれば大丈夫です。見えない場合は歯茎の中にもぐりこんで歯肉が腫れてしまっているので、つまようじにひっかけて横に抜き取ってください。」
セパレートの注意事項を頂きました。
セパレートを付ける事で違和感が出たり、痛みが出るなどの説明が書いてあり、自宅でもすぐに確認ができます。
DH:「次回は奥歯にバンドを入れます。3回目で抜歯、4回目で矯正装置が付けられるので頑張ってください」
M:「はい。ありがとうございました」
Staff:「セパレートは痛くないですか?」
M:「入れた時は痛かったけど今はちょっと違和感があるくらいで大丈夫です」
セパレートは入れた直後はあまり痛みが無いようです。Mちゃんお疲れ様でした。
Mちゃんの頑張りで、いよいよ矯正治療の本格的な準備を始める事になりました。ほっと一安心した様子のMちゃんでしたが、お会計を待つ間にも参考書を広げて、テスト勉強を頑張っていました。部活や学業を頑張りながら、これからも矯正治療に取り組んでいきます。
●●取材を終えて●● Mちゃんは衛生士さんに褒められるくらい頑張ってくれたので、矯正治療を始められる事になりました。テストや部活で忙しい中、毎日の頑張りが実って、本当に良かったと思います。この後はいよいよ抜歯も控えていて緊張しますが、Mちゃんは頑張っていきます。今回から口の中にセパレートというゴムを入れましたが、歯茎が腫れる可能性や、外れてしまう可能性がある事も事前に教えて頂きました。本番の矯正装置ではなくても、口の中に何かをいれて生活するという事は、想像以上に大きな変化をもたらすのだと実感しました。矯正治療のゴールはまだまだ先ですが、焦らず確実に、一つずつ進める事が大切だと良くわかりました。また長い治療を行うので、無理なく通院できる医院を選ぶ事がとても重要だと感じました。 |
投稿者 Kanba : 2013年10月25日 11:06