こうの歯科医院

院長:河野 力
〒250-0874 神奈川県小田原市鴨宮601-5
Phone:0465-48-5455 URL:

― 抜歯・非抜歯についての考え方を教えてください

その患者さんの10年後20年後を考えて、非抜歯で治療をするとこの人は幸せを得られないと判断すれば、抜歯を勧めます。もちろん本人の同意がなければ抜歯しませんが、将来こうなるだろうということをきちんと説明すれば、納得してもらえます。例えば将来、歯周病になる危険性が高いとなると、そうならないようにする提案が必要。抜歯・非抜歯を含めてその人の将来にとってのより良い治療法を提案しています。

― 舌側矯正についてはいかがですか

責任を持って100%最後まで治すという契約において、表側から矯正するというのが仕上がりにも時間的にも確実な方法。患者さんのニーズはありますので、舌側矯正でも100%治せるという確証があればいいですが、難しいですね。自分としてはやらないと思います。

― 目立たない装置は使用されますか

患者さんの希望に合わせて目立たない装置も採用しています。最近増えていますね。

映画『踊る大捜査線 THE MOVIE』で、猟奇殺人犯役の小泉今日子がニィと笑う口に金属の矯正装置がついているというのがありました。何とも言えない不気味さや威圧感を演出するのにメタル・ブラケットを使っている…。矯正歯科医としては、複雑ですね。

一方、2004年夏の全米オープンテニスで優勝したロシアのスベトラーナ・グズネツォワ選手も矯正装置をつけた笑顔が新聞に掲載されました。とても爽やかな印象です。スポーツに支障があるのかとよく聞かれますが、世界最高のテニスプレイヤーになろうとしている人が矯正装置を着けている。矯正をしていてもスポーツができるという証しになり、非常に嬉しいことです。

同じように矯正装置を装着していても人によって印象は違う。しかし、どうしても人の目が気になり絶対に目立たない装置で、という方は矯正治療をしない方がいい。矯正は自分自身が健康で美しくなるためのもの。人の目は気にせずに矯正治療を受けてほしいですね。

― インプラント矯正についてはいかがですか

とても興味がありますね。技術を持っている医師とチームを組みたいと思っていますが、近隣には任せてもいいと思う医師がいない。そうなると東京まで患者さんに行ってもらわなければならないので今のところは難しいですが、何年か後には始めたいという希望はあります。

インプラント矯正の利点のひとつに、ヘッドギアという装置を使用しなくてよくなるということがあります。患者さんは矯正のためだけに生きている訳じゃないので少しでも負担を減らせるのはいいことだと思います。人生の大切な時期を矯正だけで束縛したくないんです。