かねもと矯正歯科

院長:兼元廣明
〒273-0005 千葉県船橋市本町6-4-20 平和ビル3F
Phone:047-425-1232 URL:http://www.kanemoto.net/

― 子供の患者さんが多いんでしょうか

成人の方が増えましたね。以前成人の患者さんは、3割ぐらいだったのが、今は4割ぐらいかな。子供が少なくなっているというのもあるんだろうけど。子供さんのスタート時期というのは、上の歯4本、下の歯4本生えたぐらいと考えているので、小学2、3年生から。成長に合わせて、歯の矯正と顎の矯正の二つの治療ができるので、小さいうちから診せてもらった方がやはり結果はいいですね。

― 抜歯と非抜歯に関する考え方を教えてください

高校生以上になるとやはり抜歯をして治療するのが8〜9割です。でも、8、9歳頃から治療を始めると6〜7割は抜歯しないで治療できますね。ヘッドギアやチンキャップを使ってね。健康な歯を抜くことに抵抗があったり、本数が少なくなることに不安を抱く人も多いですが、実際のところ本数は多くても噛むという仕事をしていない訳だから、本数は減っても全部の歯に噛むという仕事をさせた方がいいんですね。かみ合わせの問題ですから。きちんと説明をすれば納得してもらえますが、それでもどうしてもイヤだと言う人は断るしかないですね。

― 舌側矯正はされていますか

裏側でやってほしいと言う人は多いですね。舌側矯正というのは、僕が医局にいた頃からあったんですよ。それから20数年経ってこんなに普及してないんですから、結果は推して知るべしということでしょうね。

物や技術が急速に普及するのに3つの「S」つまり、「Speed、Save、Simple」が必要だと言われていますが、それを矯正治療に置き換えてみますと、Speed=治療期間・時間が短い、Save=コストが安い、Simple=治療法が難しくないというふうになります。これらを目標に矯正治療は発展してきたわけですが、 この考えに逆行しているのが、舌側矯正です。

歯の裏側に装置を着けるのは大変なので治療時間が長くなる。そうすると通常2〜3人診れるところが1人しか診れないので1人あたりのコストが高くなる。さらに、普通は手間と時間をかけた分、よい仕上がりなるはずだけれど、歯の裏に装置をつけていることが治療そのものを難しく面倒にしているのであてはまらない、ということになります。

実際に舌側矯正装置をつけた患者さんに聞いたら、常に装置に舌が当たっているので、切れて出血したり、発音がうまく出来ず仕事に支障をきたしたり、また、舌感が悪く、舌の置き場がないということでした。唯一のメリットを挙げれば、表からは見えないということだけですね。

うちの医院では、セラミックのブラケットが標準仕様ですから、それで充分じゃないかなと思いますが。