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    [277] 矯正と歯周病との関係-

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    □投稿者/ まりえ -(2001/09/18(Tue) 00:21:13)
    □U R L/

      30歳代後半の女性です。1年前に矯正歯科医に見て頂いたところ、歯並びが悪いのはもちろんですが、歯周病が進んでおり、まずは歯周病を治してからということで、今年の8月まで約1年かけて、歯周病の治療を受けてきました。(上下左右4回の歯茎切開による歯石とり、プラークコントロール等、等)
      改めて診察して頂き、今年の11月にやっと装置を取り付けられることになったんですが、
      気になること、不安な事があります。
      (1)奥歯は若干まだ動揺があるのですが、治療に影響はないでしょうか。(途中で抜け   たり、歯周病が再発して治療を断念しなくてはならない状態になる可能性があるの   でしょうか?)
      (2)歯茎がだいぶ落ちているので、矯正後も歯と歯の根本の隙間は残ると言われまし    た。矯正後でもいいんですが、これを埋める手段はあるのでしょうか?
      (3)矯正のために上下左右計4本抜歯しますが、上記(1)の状態になった場合、抜い   たところはどうなってしまうのでしょうか?
      (4)そもそも、このような状態(歯周病だが、現在は症状が止まっている状態)で矯正   治療をしてもいいものでしょうか?
      先生にはお忙しいと存じますが、ご回答のほどよろしくお願いします!




    [278] Re[1]: 矯正と歯周病との関係.いよいよ矯正治療を開始?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/09/18(Tue) 11:13:12)
    □U R L/ http://www.koishikawa.com

      <現在の症状と関連する要因(原因?)>
       三十歳代の女性。症状の記載がありませんが、後半の文章の中に永久歯4本の抜歯による治療計画とのことですから、叢生(そうせい:永久歯が整然ときれいに、重なり合もなく生え揃うような状況でなく、歯の生える顎の大きさと歯の大きさのバランスが不調和の状態などの様子.重なりあった歯、ねじれた歯の存在がある)の症状はあるのだと思います。さてこのような状態ですと、歯と歯の間が磨きずらかったり、かさなりあっている歯の歯肉が腫れやすかったりするような、いわゆる歯周病などとよばれる症状におちりやすくなるともいわれております。患者さんの食べ物や飲み物の嗜好(しこう)、歯磨きの習慣、日常生活におけるストレスの程度、体質、など色々な条件が重なりあって歯周病が出現していると考えた方がよいと思います。
       ここでいいたいのは、歯並び、かみ合わせの悪さ=歯周病の出現というような単純な構図ではないということです。従って上に挙げたいくつかの歯周病の原因、特に生活習慣などには気をつけなければならないでしょう。
       
      <矯正治療をはじめる直前、今の心配について>
       先生に指摘されたように、歯周疾患の改善と歯や歯肉の健康状態の維持方法は修得されたとのことですね。いよいよ矯正開始という段になり心配なことがいくつかという。4項目の質問ですので回答というよりはアドバイスです(特に診察しておりませんので推測も入ります)。
      (1)奥歯の動揺:
       その程度にもよりますが、デンタルエックス線写真などの撮影、歯と歯肉の付着状態などの診査により、その歯が矯正治療による歯の移動にたえうるかどうか?のある程度の判断ができると思います。またそのような診査により心配は軽減されるとも思います。歯の移動量、方向、移動形式(傾けながらの移動か、平行移動的な移動かというようなこと)。状況によっては、あまり移動することは得策でないいと判断もつくかも知れません。そのような判断となれば、その歯が、即、抜けるということでなく、どのようにその歯の健康を維持するかというようなことにもなり矯正装置を積極的につけないことも考えられます。ケースバイケースです。
      (2)歯茎が下がるようで、歯と歯の隙間が残ることを心配:
       特に成人と呼ばれる20歳前後憩うの年令群の患者さんには特徴的に見られることです。たぶん、まりえさんのように前歯のあたりに歯の重なりあいがあるであろうと推測される方は、歯がきれいにそろってくると歯と歯の間のすきまが気になりはじめます。考えてみますと、歯はほとんど台形の形をしており歯がきれいに並ぶと歯肉があるところが、当然すいてしまうようになります。特に歯肉が下がっておらない場合には、その隙間を歯肉がうめますが、そうでないような場合には、治療後隙間が目立ってきてしまいます。このような改善に対しては、歯の形を台形からできるだけ長方形にするように歯と歯のコンタクトする部位をスライスという処置(うすい金属のかみやすりのような器具で形をかえる処置をいう.コンタクト部位のを削る量は0.1〜0.2mm程度)を行うことが多いようです。このことにより隙間をできるだけ減らします。また、歯肉を上の方に再付着させるための歯肉の手術方法も考えられます。先生に相談したらどうですか?。
      (3)抜歯した後のそのスペースはどうなるのか?:
       歯に移動により、閉じます。
      (4)そもそもこのような状態で矯正治療をすることについて、そこまでしてする   意義を確認したい:
       薬を例に取ります。薬は病的な状態を改善しますが、副作用もあります。でも其の薬を使用することにより、得られるプラスの効果があるから使う訳です。矯正治療も同じで、100%プラスの効果ではありません。長い間矯正治療に携わってきますと、マイナスの効果も説明し、差し引きプラスになることで治療を開始することになります。まりえさんの例では4本の永久歯の抜歯=4本歯が減ってしまう=でもそのことにより残された歯の長期の健康度の維持力があがる、咬んだり飲んだり喋ったり、口元のきれいさによる相手への表現がプラスとなる、など、などいくつかの治療終了後に得られることの想像的なプラスと生体の一つの器官としての歯並びにによる健康度などを考えあわせ、再度ご自身で決められることです。治療をしてもいいのでしょうか?ということについては診ていませんのでコメントはできせん。ただ治療をどうしようかと考える時の、考え方についてのコメントです。

      では。




    [279] Re[1]: 矯正と歯周病との関係.いよいよ矯正治療を開始?-

    質問引用/メール受信=OFF■

    □投稿者/ まりえ -(2001/09/18(Tue) 23:07:43)
    □U R L/

      アドバイスありがとうございました。
      歯並びの悪さ、またそこから来る歯周病等により、長年歯と口に関してはコンプレックスを抱いていました。一念発起し自ら矯正歯科の門をたたいた結果が、さんざんたる結果で、1年かけて治療したものの、当初の意志がくじけかけていたようです。矯正治療を乗り越えた先の、輝く笑顔の自分の人生を再び思い描いて、前向きに矯正治療をとらえて行きます。またご相談させて頂きますのでその時は宜しくお願いします。ありがとうございました。


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