文京(小石川)先生の「みんなの疑問Q&A」
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■質問引用返信■ ・投稿者/ 高橋 -(2001/07/24(Tue) 16:41:47) ・U R L/ はじめまして。 私は前歯から右へ4番目の歯が事故により内側に入ってしまいました。 矯正後、歯が戻った・・・と聞きますが事故によって曲がった歯も戻ってしまうんですか? 又他のサイトにて矯正後に歯の裏側から針金のようなもので補強?するような話もありますが本当なのでしょうか? 矯正と同じだけの費用は見ておかなくてはならないのでしょうか? 教えて下さい。 [250] Re[1]: 歯の矯正 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/26(Thu) 20:18:36) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状> 事故により前歯から数えて4番目の歯(多分第一小臼歯だいいちしょうきゅうし)が内側に入ってしまった(位置を変えてしまった)。ということですね。よくあることです。心配なのは、このようになった歯を触った時に歯が多少とも動くような状態であればよいのですが、まったくびくろもしないような状態ですと歯の根(歯根しこん)と歯根部の周りをを取り囲む骨とが癒着(ゆちゃく)しているような状態ですと、矯正治療などで歯を動かそうと思っても動きません。これを骨性癒着歯(こつせいゆちゃくし)といいます。このあたりの判断は、矯正医でなくとも歯科医師であれば判定できますので診察をしてもらって下さい。 <では対応は?> 骨性癒着歯でないとして、お話をします。矯正治療で歯は動きます。高橋さんが質問されているその歯だけを動かすことで治療が終了するようであれば、限局的な矯正といって費用も安価でできると思います。ただし、その歯を動かすために、多くの場合は、他の歯にも矯正装置をつけるようになることが少なくありません。そうなりますと費用もかかります。質問の内容からすると部分的な歯の矯正でもよいかもしれませんね。もしそうであれば、上下の歯を全体的に治す本格的な矯正とは異なり1/3、1/4ぐらいの費用になるかもしれません。御承知のように自費の料金は先生方個人の主義主張によりますからいくらかかかるとは書けません。何人かの矯正の先生の所で相談してみて下さい。先生の治療に対する考え方等により納得する料金となると思います。 <矯正後の歯の裏側に針金のようなものでの固定?> 歯を動かし終えた後、歯があともどりする性質を針金のようなものである期間、固定することはあります。他にも取り外しが可能なものなど色々あります。高橋さんはそのうちの一つを御覧になっただけです。 おわりに*しばらく留守をしておりまして、返信が遅れまして申し訳ありませんでした。またなにかあればどうぞ。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ あゆこ -(2001/07/21(Sat) 08:28:01) ・U R L/ 以前、この掲示板でお世話になった海外で矯正をしている、あゆこです。 今回は、調整時に経験のある先生と少ない先生のメリット、デメリットまた、病院内で患者より先生を指定するのは一般的にいって可能かどうかをおききしたいです。 私の治療していただいている病院は、2、3人のアシスタントの方がいらっしゃる所です。今までに2回の調整があったのですが、いつも違うアシスタントの方が担当でした。院長先生が診てくださる時は、アシスタントの方に手が負えない場所や、最後のチェックの時です。2度めの調整時のアシスタントの方はいかにも若く、調整中も素人の私にですら経験を積んでいないのがわかり、不安でした。その間、院長先生は他の患者さんを診ていらっしゃいます。 以前に、矯正をしていらっしゃる患者さんのHPで針金をとりつける際にコツがあり、ある程度の経験が必要と読んだ事があります。他の患者さんとの時間の関係などもあるのでしょうが、できれば院長先生に治療をお願いしたいと思っているのですが、失礼にあたらないかなどと考えてしまい、言い出ずにいます。 先生のお考えをお聞かせください。 宜しくお願いいたします。 [247] Re[1]: 担当の先生を指定したいのですが、、 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/23(Mon) 14:50:09) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <担当を院長にして欲しい!その対策?> 結論的にいいますと、院長先生に「私の治療は院長に固定してお願いしたのですが」ということです。今担当されている先生に対し、〜〜の理由がるため院長に代わって欲しいといよりは、直接的に、院長先生にお願いしたいのですが、といったほうがよいでしょう。 <対処方法?> (1)まず受付けにいう。受付は苦情や何か改善すべきことに対する窓口です。 (2)受付は院長に〜〜さんから担当を院長に代えて欲しいとの申し出があったことを伝えます。院長は治療の進行状況や治療段階の難易度、現在の担当医の患者さんとの相性などを総合的に判断し、院長自身が治療を固定して行った方がよければ次回から院長がするでしょう。 しかし、今の治療段階では院長以外の歯科医師が行っても何ら問題のない治療内容と判断すれば、あゆこさんに対し院長から必ずしも院長がしなくても総合的に治療を管理しているから心配ないともいうかもしれません。ここで、あゆこさんが複数の歯科医師での治療システムに納得すればそれまでです。しかし、これからの治療を院長に固定して行ってもらいたいと考えるのであれば、そうかもしれませんが、やはり自分は院長に毎回処置してほしいのです、というべきです。 このように、まず自分がして欲しいことを受付けにいえば、ほとんど院長が気をつけ患者さんをより気をつけて診ることになると思います。従って。まず窓口の受付の方にいうことが必要です。窓口にいった、次回の矯正診療微にはじめに再度、窓口の方に、前回私の治療を院長に固定して欲しいともうしでたことはどうなったのでしょうか?と尋ねて下さい。きっとその時からプラスの方に向かうと思います。 (3)一応院長が主に治療が進められてゆくとしても、何回かに一回程度はやはり他の先生が受け持つこともあるかも知れません。このような時は、院長が治療したいのですが突発的なこと(?病気、急用)であろうかとも思われますので、このような時は納得する気持ちを持っていた方がよいでしょう。後日、院長から説明もあると思います。 いずれにせよ、何かを言い出さないと、何かが変わりません。私がここでいいたいのは、疑問に思うこと、嫌なこと、これは例え患者さんのある種のわがままな行為であっても、いうべきです。言葉を投げ掛ければ、必ずその内容を検討して、相互によい意味での結果をもたらします。まず行動してみて下さい。 私も20数年前は多分、この若い先生達と同じように患者さんから思われていたと思います。でもこのような色々な経験をして、治療技術だけでなく、患者さんが望むことなどを総合的に判断して治療を行なえるようになってきたと思います。あゆこさんの一言が若い担当医を鍛えると思います。 <上手な先生の見分け方> これには、HP上で読んだ、ワイヤーの扱い方、扱う様子、ひとつ一つの治療動作のリズム感、患者さんへの投げ掛けのことば、クリニック内での動作などでだいたい分かってしまうようですね。 [248] Re[1]: 担当の先生を指定したいのですが、、 ■済! / 質問引用返信■ ・投稿者/ あゆこ -(2001/07/23(Mon) 23:23:28) ・U R L/ お返事いただきまして、どうもありがとうございます。次回、さっそくお願いしてみます。自分の体の事なので、安心して治療を受けたいと思いながらも、先生のおっしゃるようにアシスタントの方で間に合っている個所なのだろうと納得するようにしたり、自分勝手な希望はアシスタントの方にも悪いかななど考えてしまいました。またよろしくお願いします。いつも丁寧にお答えいただきまして、かさねてお礼もうしあげます。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ りな -(2001/07/16(Mon) 12:28:59) ・U R L/ はじめまして。26歳、女性です。 顔が左右非対称なんですが、噛み合わせが悪いのか、親知らずが埋伏歯だからなのか、 原因がわかりません。 親知らずの埋伏歯は、上下とも、右側が一部だけ出てて、左側は、完全に埋まってます。 顔の見た目では、右側に比べて、左側のほうがおかしいと思うのですが、こういう場合は 左側だけ治療したほうがよいのでしょうか? 治療方法、デメリットなどアドバイスを下さい。よろしくお願いします。 [243] Re[1]: 顔の左右非対称 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/16(Mon) 20:20:04) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状?その原因?> 顔の左右非対称が気になるということですね。まず顔が非対称であることの原因として考えられることは次のようなことです。 (1)明らかに左右の骨の大きさが異なる場合: 人の顔を作っている骨、鼻の付け根にある鼻骨から下の部分の骨を差します。発生学的には、顔のまん中で左右の骨がくっ付き、その結果、対称的に出来上がるものです。紙をまん中でまったく対称的に折り込むような左右対称的な顔というものはほとんど存在しません。ただ、りなさんが気にするような左右非対称であるとすれば何らかの対策を立てたいものですね。 さて、明かに左右非対称である原因の一つは、左右非対称の発育をした結果、長さや、形に異なりが生じることです。例えば下顎についていえば、左右の下顎骨の長さが異なり、その結果、顔が曲がったようになってしまっているということです。このことは下顎骨に限らず上顎骨においても見られます。 この顔の成長発育に関連した事柄として、顔の発生過程を理解することが挙げられます。まず顔と頭についてですが、頭(脳が入っている部分)の部分が出来上がり、そのつぎに上顎の部分、そして最後に下顎の部分が出来上がります。特に下顎の活発な成長発育能力が出現してくる時期は、女性で小学校高学年から中学校低学年にかけて出現してきます。この時期から、それ以前では気にならなかった顔、特に下顎の形や対称性に気になってきます。 (2)顔を作っている下顎骨などの形は左右対称的であるが、歯並びなどが悪かったりして、咬み込むと顎が左右前後にずれるような運動をし、その結果、顎が、顔が非対称になることがあります。これを機能的な下顎運動路の異常といいます。 大きく原因をわけるとこの2つがあります。 <ではどうすればいいにか?> 下顎骨の異常な運動を示す症状では、歯の位置を変え、かみ合わせを治療することによりある程度の対称性は得られます。その意味では原因の一つが親知らずの存在かも知れません。よく診ませんと診断(判定)はできませんが。 またすでに左右の骨の大きさが異なる場合には矯正治療で治す限界を越えていることが予測されますので、顎の骨切り手術などを併用しなければならなくなるかも知れません。従って、それらの判断は、やはり専門的な診断判断能力にある矯正医かあるいは口腔外科医(こうくうげかい)にしてもらう方が妥当だと思います。 もし診断の結果、顎の形態的異常があり、その結果、かみ合わせの異常があると認められるとすれば保健での矯正治療、保健での外科的骨切り手術が受けられます。一度、診察してもらったらどうでしょうか?。その結果で、親知らずの処置(抜歯処置)などを考えても遅くないと思います。 このような症状を持つ方を<顎変形症(がくへんけいしょう)>といいます。 色々考えるよりは、まず診てもらって下さい。悩みは少しづつ改善の方向に向かうと思いますよ。ではまたなにかあればどうぞ。 [244] Re[1]: 顔の左右非対称 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/16(Mon) 20:22:06) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <追加> メリット:今の悩みは0になる訳ではないかも知れませんが、きっと良い状態が得られると思います。 デメリット:特にみあたりません。 [245] Re[2]: 顔の左右非対称 ■質問引用返信■ ・投稿者/ りな -(2001/07/17(Tue) 11:25:11) ・U R L/ アドバイスありがとうございます。 次の休みの日に、診察してもらいに行きます。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ こうじ -(2001/07/09(Mon) 23:40:08) ・U R L/ 矯正しようか否か悩んでいる者です。 知人の話では、初診相談だけでは治療の進め方や費用などは殆ど知らされないと聞きました。知人の場合は、初診相談と一緒に歯型とりやレントゲン撮影を行って5万円ほどかかり、後日検査結果(治療費用・治療方針など)を聞き「この先生とは信頼関係が結べそうにない」と感じて悩みに悩んだ挙句、そこでは治療を受けなかったというのです。 確かに相談の段階では、治療方針含め医師との相性・信頼関係の面などを見極めるのはムヅカシイと私も思います。しかし具体的な治療方針等を聞くためには検査は不可欠だとも思います。が、決して安くない検査代です。相談に行った際に、医師との相性や医師の信頼性などを判断する基準など、何か参考になるようなアドバイスはありませんか? [238] Re[1]: 相談段階での医師の見極め ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/11(Wed) 08:50:54) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <矯正治療を受けようかどうか悩み、もし受けるのなら納得いく先生を捜したい、でもどうやって捜したらいいか?、素人で先生を選ぶ目安がない?> 当然といえば当然の悩みです。でもアドバイスする立場からいえばとても難しいのも実情です。実際、治療費を重視する方、費用よりは先生の治療技術を重視する方(これもうわさや、先生自身が発する言葉、雑誌や本への掲載、御自身で書かれたという書籍類などから推測されていることが多いようですが)、先生の人柄相性、近所などなど様々です。これらに点数やレベルをつけることは出来ません。従って、基本は御自身で実際に出向き、確認したり、感じたりする以外はないでしょうか。 <それでも何か判断材料はないのだろうか?> 上記の記述で終わってしまえば、この相談窓口へのメールを発信したことにがっかりしてしまうかも知れませんので何か指標を作ってみましょう。 『相談時のチェックリスト』 (1)事前の自分自身への問い掛け確認: まず矯正を受けようと思った動機を御自身で確認しておくこと(先生との話に流され相談目的と違った方向へ治療内容がズレ手しまうことが少なくない) 主訴(しゅそ=治療を受けたい理由、気になるところ) 例:食事をする時などの顎の運動がおかしい(額関節症などのかみ合わせ機能か)?、見た目か?、顎の形か?、顔全体の形か?、少数歯の位置異常?、発音機能?その他ーーーー。つまり何故、矯正クリニックを受診したいのかの理由を再確認しておくことからはじまります。 (2)電話で予約をする(ここからが先生やクリニックに対する御自身での評価がはじまります): この時の受付の対応の感じが良い、悪い?。矯正治療は本来病的な状態です。従って、クリニック側が悩みを持って電話をかけてくる方にどのように接するかは重要と思われます。先生方の治療に対する基本姿勢はまず受付の対応である程度予測できます。無駄な出費をしないために、初診相談の料金や検査診断の料金をきいておくことは必要です。できれば初診相談のみの予約に止めておくと安心です。 (3)初診相談当日: 相談を効率良く受けるためには、相談内容を箇条書きにしておくと良いでしょう。また先生にメモを取りたいのですがと申し出ることも必要です。不安がある方はメモを取ることで不安が整理されます。このような申し出をした時に先生が嫌な顔をするようでは?です。はじめて出向くクリニックの雰囲気、働くスタッフの感じ、先生のスタッフへの指示の様子などを観察すると何となくそのクリニック、先生の人柄が分かるものです。 相談終了後このクリニックで始めようと思われたら検査の予約などを決めておいても良いでしょう。検査結果でさらに詳しい治療計画(どのような矯正装置を使うのか?抜歯の必要性の有無など)が分かります。このように実際の治療が始まるまでに、複数回クリニックに出向き、その中でこの先生ならと思えればそのまま治療を受けてもよいのではないでしょうか?。友だちはこのような状況の中でその先生の所を止めたのは正解だと思います。その時かかった費用は長い目で見れば決して無駄とはならないでしょう。 (4)チェックの要点: a.メモを取りたいと申し出た時の対応? b.転居や転勤の場合の対応? c.治療中、矯正装置がはずれたり、何か異常を起こした時の対応? d.治療終了時(もう通院しなくてもよい)の判断は? などについて聞いてみて、先生の対応を見るのも判断基準と考えられます。また、 e.診療スタッフの仕事振りは? f.受付の対応は? 等についてもご自身でチェックしてみて下さい。他にもチェック項目はありますが、やはり先生との相性をチェックするのが一番のようです。相性に数字や点数はつけられません。結局相談時にどのような感じをうけるのか?、また複数回会って、プラスに思えた感じに変わりがなかったのか?などが決め手となるようです。むろん治療費、抜歯などを含む治療方法についての納得がなければなりません。 治療を任せる先生を捜すには、患者さんもそれなりに努力しなければならないことです。複数の矯正医を尋ね初診相談を受け、その中から自分に合った先生を捜すことが結局、近道といえましょう。チェックリストとはいえませんが一つの指標としてアドバイスします。 [241] Re[1]: 相談段階での医師の見極め ■済! / 質問引用返信■ ・投稿者/ こうじ -(2001/07/12(Thu) 07:50:08) ・U R L/ アドバイス有難うございます。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ Poetess_Laureate -(2001/07/11(Wed) 15:29:55) ・U R L/ 私には完全に内側に入り込んで三つ葉のような状態になった歯があります。 その為に歯全体が大きく左にずれ、右前歯の中心が唇の中心にまでずれて歯並びの悪さを強調してしまっています。 三つ葉の中心はどうしても歯磨きが不完全になりがちで再三歯科から抜く様すすめられて参りました。 しかしながら抜く事によって更に歯全体が左にずれてしまうのではと言う不安や、そうなら無い為には右からも一本抜かなきゃいけないのでは、としたら上下の噛み合わせは?消化器系への負担は?と言った疑問から歯を抜く事をさけて参りました。 矯正治療が成長過程にあるこどもの為のものと言う先入観もあって矯正を目的に歯科を訪ねる事もしてきませんでしたが、半年程前の雑誌で私より十歳程上の作家林真理子氏が矯正治療を終えたばかりである事を知り治療への強い興味を抱きはじめました。 最近新聞広告で「抜かない歯医者さんの矯正の話」と言う本の存在を知りました。 その本によれば矯正治療にはおおむね三種類あるとのこと 1-口腔外科治療-上下四本の歯を抜いて矯正の為のスペースを作る。 2-審美歯科治療-歯の形を削って歯並びを変える。 3-可撤式床矯正治療-食事等の時には取り外す事が可能な装置で矯正に必要なだけ顎の骨を広げる。 この本で紹介されているのが「可撤式床矯正治療」です。 抜かないで済むと言う一点においてぜひこの治療を受けたいと言う気持ちが芽生えていますが、不安もあります。 それはこの本にこの治療法の欠点がほとんど紹介されていないと言う事です。 巻末の資料によって知る限りこの治療法を取り入れている歯科医院がほとんど全て個人歯科であり、歯科大学などの付属歯科医院などでの治療実積がわからない事もあって、副作用や欠点が広く知られていない治療にかえって不安を感じるのです。 「可撤式床矯正治療」における副作用や欠点および歯科大学などでの治療実積についてぜひとも解説を加えていただけませんでしょうか。 [240] Re[1]: 可撤式床矯正治療について ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/11(Wed) 23:11:07) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状?とその症状に対する多くの歯科医師、矯正医の考え方> ずいぶん悩んでいるようですね。記述されている三つ葉のような状態とは多分前歯がきれいに並ばず、重なり合っているようなことを訴えていると思うのですがどうでしょうか?。そのような状態のために診て頂いた先生から抜歯を勧められていたのでしょうね?。違いますか?。隣合った歯が重なったり、ねじれたりして位置付けられているとしたら、叢生(そうせい)という症状であると思います。このような症状の治療法の一つに抜歯(典型的には上下左右第一小臼歯4本の抜歯)による改善方法があります。この方法は、理路整然とした抜歯理由があります。抜歯をするかしないかの分析法の結果により決められます。ほとんどの歯科医師、矯正医はできるだけ抜歯は避けたいと思っていますし、その努力も惜しまず日常の臨床に従事していると思います。 <相談者の抜歯に対する考え方について?またその対応?> 抜歯をするか?しないですむか?は先に話しましたように「ある基準」で判断されます。それらのチェック項目は次のようなものであり、それらが総合的に判断されてはじめて患者さんに提示されます。その結果を患者さんがどう受けるかは別問題ですが。 (1)上下顎骨の前後的、垂直的、水平的(3次元的)不正の改善量 (2)上下歯列における叢生の量(重なり合ったりしている量) (3)上下前歯歯軸の改善傾斜角度の量 (4)いわゆる審美的な口元を得るための改善量 (5)成長発育期かどうか? 等が検討されます。従って単純に重なり合ったりしている歯を整然等きれいに並べるのに必要な量の過不足で抜歯や非抜歯(ひばっし=歯を抜かないこと)を決めている訳ではありません。Poetessさんがどのような改善すべき症状を持っているかが分かりませで、Poetessさんの症状改善のために抜歯が必要かどうかのコメントは避けます。詳しくは多少の費用がかかっても検査診断行為まで行ってもらい粗の時点で御自身の治療計画をよく聞いたらどうでしょうか?。通常、診断までの治療を依頼されることは少なくありません。ただし、この条件で診てくれる先生は少ないかも知れません。 <Poetessさんが入手した記事、情報について> 林真理子氏の矯正は治療を考えている成人にとっては福音でした。矯正治療には特に決められた年令はありません。年令が増してくるとかみ合わせも変化します。かみ合わせというのは生き物と同じです。ある年令では正常と判断されたものも、加齢(aging)とともに変化します。従ってどの年令でも矯正治療の必要性はあるものと考えた方が理屈に合います。Poetessさんもよい機会かも知れませんね。 さて、入手された情報について少しコメントを加えてゆきます。 (1)歯を抜かない歯医者さんの話し 知っていますが、この本の内容には、論旨の無理があります。例えば、子供用の3人がけの長椅子に大人のサイズの3人はすわれません。無理矢理すわるとすれば体をねじったり(ねじれている歯)、浅くすわったり、一人にひざの上に他の人がすわったりするような状況でしかありません(重なり合って位置している歯)。成人期といわれる、顔、顎の成長発育能力がほとんどない時期では、この子供用の長椅子のサイズは基本的に変わるものではありません。従って、子供用の長椅子にすわるのは大人2人となります(一人抜ける=1本抜歯される)。 (2)それでは顎を大きくすれば良いのではないか?、そのための矯正装置がある。という主張ですがこれを臨床的に証明したものは顎のこときり手術を併用する等の手法を取り入れない限り無理なことです。歯は抜かなかったが、そのかわり矯正治療と手術を併用した?、このようなことであれば歯を抜かない矯正という主張の論旨の展開に無理が生じます。似たような例で、親知らずは抜くが他の歯は抜かなかった?、本当に歯を抜かない治療といえるのか?、これらも無理があります。 むろん、このような親知らずを抜き、その前の歯は抜かないで治療を行うということは私自身でも行いますし、そのような方法は何十年も前からある方法のひとつです。従って今さらトピックス的に取り上げること自体がおかしいとも思います。決して批判している訳ではありません。当たり前の方法の一つになるべき歯を抜かず、もし抜くことがあっても親知らずにしておこうという方法に反対ではありません。 (3)その他の歯を抜かない方法? 窮屈に重なり合った歯列(しれつ)のどこかにスペースを作れば良いことになります。その具体的な方法は a.歯を後方に移動する b.歯列を横方向(側方方向)、前方向(唇の方向)に広げる c.顎自体を手術などの外科的処置で広げる 等が典型的な方法です。これらの組み合わせの治療により得られるスペースの量次第で抜歯しないですむことは少なくありません。 <可撤式床矯正装置について> 歯を一番正確に動かし、目的とする位置に位置付ける装置は良く見かけるワイヤーをつけた装置です(マルチ ブラケット法(装置))。Poetessさんが書いた取り外しが可能な可撤式床矯正装置(かてつしきしょうきょうせいそうち、以下床装置と呼びます)の治療効果はマルチブラケット装置にはかないません。歯の動かし方、顎への治療効果にも限界があります。この装置を使用して抜歯をしないで済むような症状は軽度な症状と考えても良いと思います。装置にも適材適所があります。従って、この床装置の適応症状であれば私も使います。ここでいいたいのは、床装置の使用=抜歯をしないで済む、という図式は成り立ちにくいということです。くり返しますが決してこの床装置をけなしているのではありません。装置=治療の処方は適材適所的な使い方でなくてはならないということです。 Poetessさんが心配する副作用というような言葉は特に見当たりませんが、むしろこの装置には治療能力の限界があるということです。大学でも使用していますが一連の治療計画の中のある直に使用し、この装置だけで治療を終了することは少ないと思います。 装置の解説を文字だけでするのは不正確となることが予測されますので止めておきます。またこの床装置を使用して効果を上げている先生方も多くいるかも知れません。私が示したコメントに対し、そうではないよ、良く効くよ、具体的な症例も持っているよ、という方がいましたらPoetessさんに違った観点からアドバイスして下さい。 また何かあればどうぞ。 |
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