文京(小石川)先生の「みんなの疑問Q&A」
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■質問引用返信■ ・投稿者/ よいこ -(2001/06/27(Wed) 02:10:45) ・U R L/ はじめまして。お手数ですが、どうぞよろしくお願いします。 私は以前(10才くらい〜17才)矯正をしていたことがあります。 そのときは上の歯の八重歯と、若干の下の歯の矯正でした。 八重歯も下の歯のズレもそのときはキレイに治ったのですが、治療が長期にわたってうんざりしていたのと、リテーナーが辛くてけっこうサボったりしていました。 結局17歳のときに終了と言うことになったのですが、終了する時に「あなたは結局のところ舌で歯を押しているねぇ」ということを言われ、「それじゃあ今までの長期間に渡る苦労は何だったの!?」と思い落胆しました。 たしかにそのとき指摘されたように、私の舌は常に前歯に当たった状態だし、普通の人が通常ある位置(上顎のくぼみのところと言われました)にムリに舌をもっていくと咽がつまった感じになってとても違和感があります。 そして、それから2年くらいたったころでしょうか、前回矯正時に抜歯しなかったせいもあるのか(?)せっかく戻った歯は徐々にまた動き始め、社会人になるころにはすっかり出っ歯ちゃんになってしまいました。 今現在の状態は、上の前歯が全体的にやや前に出て(歯だけで骨格は出ていないと思います)いて、一番正面の前歯(?)一本は大きさに絶えられず(先天的にかなり大きめの前歯です)飛び出した形になってしまい、さらに下の歯は矯正前の形(コの字型?で左右前歯が2ケ所はみだしている)にすっかり戻ってしまいました。(因に下側はリテーナーは使っていません) おまけに治療後(?)に生えてきた下の左側一番奥の臼歯はねじれて(完全に舌側に倒れている)生えてきている始末。 それから因に、親知らずはまだ一本も抜歯したことはありません。 さて、前置きは長くなってしまったのですが、ここで先生にお伺いしたいのです。 じつは最近、夫から再度矯正を勧められました。 夫の理解もあることなので、治るものであるならば今度こそは真面目に、ぜひやりたいと思っています。 そして、インターネット等で調べた結果、最近の矯正は私がしていたころよりも技術がかなり進歩して、プラスチックやセラミック製だけではなく、ワイヤーまでも透明なOMC(?)なるものがあると知りました。(CS矯正クリニックのホームページhttp://www.alpha-net.ne.jp/users2/smwcs/news.htmで知りました) もう29にもなりますし、矯正で治すのならばできればこの全て透明の器具で、と考えているのですが、、、 1.この装置は安全なのでしょうか?(先生はどのようにお考えですか?) 2.私の症状ではできるのでしょうか? 3.私のケースでは、治療期間の目安はどのくらいなのでしょうか? 4.治療費は最高どのくらいを考えたら良いでしょうか? また、審美歯科治療だと「自分の健康な歯を削らねばならない」というリスクはあるかもしれませんが、「短期で治療が完了する」というところに私はかなり魅力を感じています。 その場合、、、 1.金額的に矯正とどのくらいちがうのでしょうか? 2.全体的に色素沈着がある歯(抗生物質のせいかかなり黄色い歯なのです)には向かないでしょうか? 3.せっかく治しても、また戻ってしまう心配があるのでしょうか? 沢山質問してしまいましたが、どうぞよろしくお願いいたします。 (一度病院に行ってしまうと検査料が何万もかかってしまい、何ケ所も回ってみることができないので、ぜひ病院に行く前に予備知識として知っておきたいのです。) [229] Re[1]: 再矯正について.その対応は? ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/28(Thu) 11:43:45) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状(あともどり?)とその対応?ほっておいてもいいのだろうか?> 典型的な後戻りという症状と思われます。後戻りという症状については「searchをクリックし後戻りとキーワードを入れると関連した記事、アドバイスが乗っていますので参考にして下さい」。さて、この状態に対し、どうしたらよいか?、どう対応したらよいか?、という話になりますが、後戻りには少し出現しても差程心配のないもの、反対に再治療を考えて方がよいものがあります。よいこさんの場合の症状は、やはり機会があれば再治療を考えた方がよいと思われます。一番妥当と考えられるのは、最初に治療した先生の所で診てもらい、再治療を検討することです。その理由は次ぎの2つです。 (1)治療の経過が一番分り、後戻りをした原因についての対策、そのための治療を考えやすい。 (2)再治療をするにしても、費用の点で他の新しいクリニックに比べ安価に治療を再開で切る可能性が高い。 一度、治療を担当された先生と連絡を取ることをお勧めします。どうしてもそれができないということであれば、当方に相談して下さい。 <再治療に対する色々な質問?> 箇条書きにして頂きました質問い対し、答えといよりはアドバイス的なコメントを書きます。 (1)ある矯正のホームページ(知っていますがあえてそのホームページ名はだしません)に乗っている透明なワイヤーを用いた矯正装置の安全性ついて? 安全性については特に問題はないと思います。この素材は矯正専門医であれば誰でも知っていると思います。ホームページの中では某国立大学がはじめて開発し、その状況を持ってすばらし物との表現がありますが、確かに金属アレルギーの患者さんへの応用などとしては評価に値するものと思います。しかし、ホームページ上ではじめてという表現には少々疑問があります。といいますのもこの透明素材のワイヤーの開発については、多の研究者の論文がありますので多少大袈裟な表現かなと感じました。確かに今後の研究テーマであるとは思います。 さて、このワイヤーに対し注意すべきは、ホームページでも解説を加えてありましたが、使用する症例を選ばなければならないことです。症例によっては効果が期待薄の場合もありますし、通常のワイヤーの方が確実に早く歯の移動を図れることがあります。いいたいのは症例により選択されるべきということです。また通常の症例に用いる場合でも、治療の初期の段階やもう積極的な歯の移動が終了し、矯正器具をはずすのに近い段階では用いてもよいかも知れませんが、歯の複雑な移動の段階では、あまり適当ではないと思います(私見、私自身もホームページに乗っているものと同じような透明ワイヤーを用い治療を行った経験がありその経験の中からの意見です)。 (2)よいこさんの症状はこのワイヤーを用いるのに適当な症例か? 診ていないので分かりませんが、あまり歯の移動距離を必要としなければ可能かもしれません。つまり複雑な歯の移動計画を要さなければ可能かも知れないということです。 (3)治療期間の目安は? 担当する先生の考えと治療技術により異なりますが、どのくらいの期間といわれると、やはり診ていないので何ともいえません。すみません。 (4)治療費について? ご承知のように矯正治療は自費治療ですから千差万別と思います。理由はそれぞれの先生方の考え、主義、主張の反映として料金が設定されるためです。 通常、新しいクリニックに来院された患者さんとなりますので、その新しいクリニックの料金体系に準じることになると思います。そこで、先に書きましたように最初の先生の所であれば、色々料金的な融通はしてくれるのではなかろうかと推測できますので、まず最初の先生の所で相談したらどうですかと、アドバイスする訳です。それでもこの透明のワイヤーに魅力を感じている訳ですから、その先生の所に行き、相談だけであることをしっかり伝えておけばその装置に対する情報が得られますから、その情報を参考に考えてみたらどうでしょうか?。 (参考*seachをクリック、後戻り、再治療のキーワードを入れる) (5)審美歯科的処置について? 審美歯科、これは新しい言葉のようですが、一般歯科で日常行われていることです。審美歯科と標榜(ひょうぼう、診療科名を出すこと)するクリニックはほとんど自費になっていると思います。よいこさんの場合、矯正治療で移動された歯の位 置は審美歯科等の処置(人工的な歯にかぶせ物でその人にとっての適切なかみ合わせを獲得するというような治療、先に話しましたが一般の歯科でもほとんど対応しています)をおこなうにはよい状態であるかも知れませんが、コメントは控えます。 (6)金額的に矯正料金と比べちがいがあるか? 極端な違いがあると思います。 (7)全体的な歯の色(抗生物質によるものか?) これは多分に考えられます。今はやりのホワイトニングト呼ばれるような処置により改善されますが、これも自費になりますのでよく調べてから行った方がよいでしょう。 (8)再治療後、また後戻りはあるのか?心配? これは、生物である限り、どのような先生が担等されても多かれ少なかれあると思います。しかしよいこさんの場合、保定装置などの使用状況に反省の談がありましたように、今度の再治療後の後戻りの量は注意する限り心配のない範囲での後戻りであろうと思われます。通常はワイヤーで2年ぐらい歯の移動を行ったと仮定しますと、その期間と同じくらい保定をすることが専門医の共通認識であることが多いのですが、やはりそれ以降も定期的にかみ合わせ、虫歯、歯周疾患などの管理を続けることを意識しその先生のところへ通うようにすれば、心配される後戻りも差程問題とはならなくなるのではないかと思います。ちなみに私の保定後の最通院患者さんは20年です。この方に対してはホームデンテイスト的な立場で接しています。 <まとめ> 1.再治療をすることは必要と思われます。 2.できれば特殊な治療を考えるのでなく通常の矯正治療(目立たない他の方法もあるため)。 3.お金をかえることがよい治療とはいえない。 4.質問の内容から、矯正治療を含めた総合的(歯の色など)治療を考えてくれる所で相談する方が得策。 何かあればどうぞ。 [230] Re[1]: 再矯正について.その対応は? ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/28(Thu) 11:47:59) ・U R L/ http://www.koishikawa.com 追加: まとめの3.お金を多くかけることが必ずしもよい治療とはいえない。 説明に納得し、信頼できる先生のもとで、今の経済状態も考え、それらを考慮し処置を決めたらそれがその時に自分ができる最もよい治療とかんがえたらどうでしょうか?。迷うようでしたらすぐには決めないこと。 [235] Re[2]: 再矯正について.その対応は? ■質問引用返信■ ・投稿者/ よいこ -(2001/07/02(Mon) 14:37:20) ・U R L/ 先生、たくさんの質問にお答えくださいましてありがとうございました。大変参考になりました。 とりあえず、一度以前やっていただいた医師のところにご相談に伺おうかなと思います。 でも、最後に言われた言葉がけっこうショックでしたので、今さらあの先生を再度信頼してやっていけるかちょっと不安ということと、今の自宅からはちょっと遠いというのが、今後何年も通院することを考えるとネックになりますが、、、 しかし、私の歯の状態を一番良く分かっているのはその医師なのですから、伺ってみる価値は十分にありますよね。それになにより再治療費が他より割安になるというのは、すごくメリットがありますし。 審美についてなのですが、一般の歯科でもやっているとおっしゃっていましたが、、、アレがその審美治療だ、というのには気付きませんでした。(笑)(じつは学生時代アルバイトで歯科助手をしていたのです!) 確かに、歯を削って人工歯を入れたり、薄い膜のようなものをブルーのライトをあてて接着させたりする処置を見たことはあったのですが、それは単なる「差し歯」や「欠けた歯の補填」なだけで、審美治療とは別モノと思っていました。 同じことをやっているのならば、なにもわざわざ自費で何十万もかけて審美歯科に行く必要は全くありませんね。 歯のホワイトニングについても、私のようなエナメル層の奥深くまで黄色くなった人にも有効なんですね。そういう場合の歯にはホワイトニング治療は効果がないとばかり思っていたので、ちょっぴり嬉しくなりました。 いずれにせよ、ホワイトニングは「歯並びがキレイになってから」ですが、将来的にはぜひやってみようと思います。 それから、、、今日はもう一つ質問があるのですが、、、 それは「親知らず」についてです。 実は私、以前「痛くなるかも知れないので将来抜歯した方が良い」と医師に言われたことがあるのです。 でも、抜歯の手術方法の過激さ(カナヅチとか)や、抜歯後の痛みや恐ろしい顔の腫れ(以前抜歯した人を見ました)、さらには、私のように横向きで生えている場合、動脈を損傷して大量出欠してしまう恐れがあるということを聞き、どうしても及び腰になってしまっているのです。(この年でお恥ずかしい話なのですが、、、) 幸い、今まで一度も痛くなったことはないので、できることならこのままでいたいと思うのですが、「親知らず」というものは必ず抜歯したほうがよいのでしょうか? 親知らずを抜歯する理由と、放置をした場合どのような不都合が生じるのかお教えください。(矯正にも関係がありますか?) もし悪影響があるならば、そろそろ覚悟を決めないといけません、、、 どうぞよろしくお願いいたします。 [236] Re[3]: 再矯正について.その対応は?再度の質問? ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/07/02(Mon) 19:40:56) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <再治療に関する料金は?> よいこさんへ確認しておきますが、はじめに担当された先生ならば再治療の料金について考慮してくれるのではなかろうか?、といいたかった訳で、必ずしも再治療の料金が低くできる、あるいはしてもらえる、という意味でいった訳ではありません。分かっていると思いますが、確認まで。いま、重要なのは現在気にしている後戻りの原因、出現状況等について最も理解する可能性が高い担当医と一度話し合うことが必要であろうと提案する訳です。 <親知らずの処置、対応について> よいこさんの場合、親知らずが横向きで生えているとのことですが、完全に顎の中に埋もれたような状態になっているか?、あるいは親知らずの歯の一部が口の中に出ているかで、除去する場合(抜歯)の処置内容が変わってきます。前者の顎の中に埋もれてしまっているような状態(埋伏歯まいふくし)では、処置が難しく、心配されるような下顎にある神経、脈管、リンパ(下顎神経、下顎の動脈静脈など)を傷つける場合もあります(多くの場合、少し傷つけるようであっても修復されるようです)。先生も難しそうであれば公的病院などの口腔外科(こうくうげか)に依頼されることが少なくありません。もちろん器用な先生はどこにでもいるもので、そのような先生に処置していただけるようでしたらよいと思います。 安心して親知らずの抜歯を行ってもらいたいのであれば、先生に「難しそうだったら口腔外科を紹介してほしいと」、いうとよいでしょう。このような場合、先生が気軽に紹介状を書ける、あるいは紹介先に電話などの連絡をすることができるようであれば、安心して治療を相談できる先生であるともいえましょう。 次に、本題のよいこさんの親知らずですが (1)親知らずを抜歯する理由: これは親知らず(第3大臼歯)があることによりその前の第2大臼歯(12歳臼歯ともよばれる)が虫歯になりやすいような状態、状況、親知らずにより第2大臼歯の歯根の一部が吸収されてしまう(歯根吸収しこんきゅうしゅう)ような状態、第2大臼歯に人工的な歯を作りかぶせるような時に邪魔になるような状態などが代表的な理由です。また大臼歯の口の中への出方ですが、真直ぐに生えてくる訳ではなく、少し前方の歯を前方に押しながら出てくる傾向を持ちます。従って、このような生えてくる力、方向により前歯などが乱杭歯のように隣り合った歯がきれいに配列する状況が壊され、ねじれたり、重なる状況を示すことがあるといわれてもおります。矯正治療を終了後、何年かして親知らずが生えてくる頃、このような状況に接っし、一般の方は後戻りという表現をしたり、矯正治療をしても結局、前歯ががたがたしてしまう(乱杭状態になる)というような表現をすることが少なくありません。さらにこのような親知らずがあることのマイナスの面を重視し、積極的に抜歯されることもあります。 (2)放置しておいたらどうなるのか?: 上記のような状況に至ることがあると、記憶しておいたらどうでしょうか?。心配ならば、半年ごとの定期的な歯の健康診断を先生にお願いしたらどうでしょう。現在の先生がこれは抜歯した方がよいと、判断した時点で抜歯に踏み切ればよいと思います。この時も、心配ならば複数の先生の意見を聞いたらどうでしょう。このぐらいしか診ておりませんのでいえません。 私どもの所は、矯正治療をある期間で、終了とし、その後は半年から1年に1回具来の割り合いで歯の健康診断を行うことにしています。料金は矯正治療を終了と判断した後は健康診断としての料金体系で行うことにしています(安価で)。結局、矯正医は患者さんに嫌われない限り、ずっと歯の健康管理者であり、相談者であるべきと考えています。 <おわりに> 米国の歯科医師会では、予防処置的な安易な親知らずの抜歯はさけられなければならないことを提唱しています。日本でも親知らずは全てマイナスではないことを患者さん自身も意識していただければと思います。例えば第1大臼歯(6歳臼歯)や第2大臼歯などが虫歯などでなくなってしまった時、親知らずをその部位に移植して活用することも考えられ、その意味ではプラスの役割も多く持っていると思います。要は定期的な歯の健康をチェックしてくれる先生方をしっかりと見つけることです。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ ロビン -(2001/06/28(Thu) 21:43:10) ・U R L/ はじめまして、11歳の息子(六年生)がこれから矯正を始めます。 息子は、1本の歯も大きく上顎前突で下顎を少し前のほうへ持っていくとの事 下の歯は、6歳臼歯がまだ2本残っていて隙間も少し有るそうです。 上は6歳臼歯が1本抜け歯もぎりぎりで早急に上顎に装置を着けるそうです そして、家ではマウスピースのような話も出来ないものを着けて、治療をするそうです。 (非抜歯を希望しているので) 家で着けているものは別として 矯正装置すべて運動の時、差しさわりはないのでしょうか? 担当の先生は、特に気にしなくてもいいと仰ってます。 息子は、サッカーをしていて、チームもなかなか強く練習も多く試合も毎週のようにあります。何も解らず不安ばかりです。 よろしくお願いします。 [233] Re[1]: 矯正とスポーツ ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/29(Fri) 10:24:33) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状と実際に開始された矯正治療について> 11歳の男児、上顎前突、下顎骨の前方への成長発育を促進させることを計画。上顎の第2乳臼歯(ロビンさんのいう6歳臼歯と思われます)の片方が脱落、後続の永久歯=第2小臼歯がこれからはえてくるところ。下顎の第2乳臼歯の永久歯への交換はまだ。従って上顎の第1大臼歯(これが6歳臼歯とよばれるもの)が前方に移動しないように何らかの矯正装置を装着させて対応する計画。一方、下顎骨を前方に大きくさせる(成長発育させる)ために、もう一つの矯正装置=取り外しが可能な矯正装置(マウスピースのような装置と思われます)をつけさせているようなことが推測されます。いかがでしょうか?。 <お子さんの治療に対する質問?> *矯正装置をつけての運動には何らかの問題はないのか? 結論からいいますと、特に問題はないかと思われますが、スポーツをしている時間は装置を、むしろはずす方がよいのではないでしょうか?(私見でもあります)。 運動時に装置をはずしたとしても、治療効果が極端に低下するとは思われません。といいますのも、お子さんが使うように指示された下顎骨の成長発育を前方に大きくさせるように誘導する矯正装置の効果は、半年から1年ぐらいの長い間で出現してきます。従って運動時間帯以外でよく使用すれば効果は発揮されるものと思われるからです。1日数時間の運動時間帯に使用することのお子さんへのストレスよりは、運動は運動、それ以外で矯正装置を積極的に使用するという、めりはりのきいた装置の使用方法の方が結局、治療効果をあげることが少なくないからです。私見といえば私見ですが。むろんその装置を24時間ずっと使用していればそれだけの効果が期待できますが、日常生活上のストレスがたまる可能性もあります(お子さんの性格にもよりますが)。 装置の使用方法については、現在の先生とよく話しをして下さい。要点は、運動時には使用させたくないが、それ以外の時間は積極的に使わせるようにさせたいが、どうでしょうか?、という内容です。診ていませんので私が想像する矯正装置とは別の物であるようであればまた連絡して下さい。 *運動時にむしろ積極的に使用される装置(マウスピースのようなもの) ロビンさんの質問内容とは別ですが、ワイヤーなどをつけて運動する場合、口の中を切らないように、また矯正中の歯に必要以上のダメージを与えないようにするため使用するのマウスピースがあります。これは治療上必要なものというよりは、むしろ歯やかみ合わせの異常をきたさないように防護する意味でのマウスピースです。類似の商品が運動具店などで市販されていますが使用する場合は必ず歯科医師に相談するようにして下さい。理由を書くと叉長くなりますので止めておきますが、素人の判断での使用は要注意です。 なにかあればどうぞ。 [234] Re[1]: 矯正とスポーツ ■済! / 質問引用返信■ ・投稿者/ ロビン -(2001/06/29(Fri) 14:49:46) ・U R L/ たいへん解りやすいお答えありがとうございます。 息子も、おもいっきりサッカーが出来ると思います。 実際に着けて またなにかありましたら そのときはお願い致します。 ありがとうごさいました。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ ロビン -(2001/06/28(Thu) 21:42:57) ・U R L/ はじめまして、11歳の息子(六年生)がこれから矯正を始めます。 息子は、1本の歯も大きく上顎前突で下顎を少し前のほうへ持っていくとの事 下の歯は、6歳臼歯がまだ2本残っていて隙間も少し有るそうです。 上は6歳臼歯が1本抜け歯もぎりぎりで早急に上顎に装置を着けるそうです そして、家ではマウスピースのような話も出来ないものを着けて、治療をするそうです。 (非抜歯を希望しているので) 家で着けているものは別として 矯正装置すべて運動の時、差しさわりはないのでしょうか? 担当の先生は、特に気にしなくてもいいと仰ってます。 息子は、サッカーをしていて、チームもなかなか強く練習も多く試合も毎週のようにあります。何も解らず不安ばかりです。 よろしくお願いします。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ たえこ -(2001/06/22(Fri) 11:46:28) ・U R L/ 3歳の息子が1歳半くらいの時から唇をかみ始め、今でもしょっちゅうかんでます。このままでは歯並びにも影響してくると思うので辞めさせたいのですが、歯医者さんへ行けばこの癖を辞めさせてもらえると聞いたのですが、どのようにして辞めさせるのでしょうか?やはり矯正の器具をつけますか?ぜひ教えて下さい。 [224] Re[1]: 子供の癖について、指しゃぶり? ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/22(Fri) 15:10:29) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状?> 指しゃぶりという癖(矯正治療領域では惡習癖あくしゅうへきとよびます、他にはつめを咬む、タオルをすう、舌を上下の前歯の間にはさむなど)を彫っておきますと、指をしゃぶる状態にもよりますが(指の位置が下の前歯の後ろ、上顎の前歯の後ろなどによる差)に、出っ歯(上顎前突じょうがくぜんとつ、反対咬合はんたいこうごう=受け口などと似かよった言葉)叢生(そうせい=永久歯などがきれいに生えてこれず、重なり合ったり、ねじれたりする状態をいう)など、おかあさまが心配する歯並び、ならびに上下顎骨の成長発育の不調和などに影響をおよぼすことが少なくありません。そういう意味ではおかあさまが心配するのも無理にないことです。 <ではどのように対応したらよいか?、止めさせるべきか?> 早い話が、指しゃぶりをを止めさせることができればそれにこしたことはありません。でも指しゃぶりを止めさせた結果、心配される心の不安定さなどがしばしば生じることもあります。 矯正装置などに器具を使わず、まず生活習慣の中で3回指しゃぶりを止めさせようと思ったら、まず3回の内1回、言葉(指をしゃぶるのはやめようね!というように)を投げ掛ける。決して止めなさいときつい注意はしない。同時に指しゃぶりを、どのような時、状態でするのかを観察する。例えばテレビを見ているようなボーとしている時、何かつまらなそうにしている時、多くの場合このような時のようです。そんな時、他に手を使って遊ぶこと(絵を書いたり、ブロックなどのおもちゃを使っての遊び)をお母さんと一緒にする。あるいは寝ている時に指しゃぶりが見られるようであれば、寝付くまで添い寝してあげる、時々寝ている様子を見てあげる、などの日常生活でのちょっとした気の使い方で治ることもあります。 それでもなかなかということであれば、小児歯科か矯正の先生の所で相談されたらどうでしょうか?。指しゃぶりをさせない、矯正器具はあります。でもこれをすることで、その後100%指しゃぶりがなくならないかといえばそうでもありません。むろん効果が期待できるお子さんもいます。 指しゃぶりについては、矯正装置やおかあさま方の積極的な言葉、指示などでさせないようにしてしまうのも方法ですが、一方では徐々になくそうとする対応策もあります。どちらがよいか?ということについては、お子さんの性格、親御さんとのかかわり度、子供を取り巻く生活環強などを総合的に判断して対応することが必要であろうと思います。私も診察していませんので、無責任なアドバイスはできません。一般論、そして私の臨床経験、患者に接する基本姿勢のみのアドバイスとなります。他の先生に相談したら、そんなことをいう先生がいるのかと批判されるかも知れませんが、それでも結構と思っています。対応策をまとめると次のようになると思います。 (1)指しゃぶりとかみ合わせの異常(咬合機能異常こうごうきのういじょう)との間には関連せいがある。 (2)指しゃぶりはかみ合わせの異常の原因のひとつではあるが全てではない。従って、指しゃぶりという原因の一つとたの予測されるかみ合わせの原因を総合的に診てもらうことが必要となる。そのためには、小児歯科や矯正の先生の所で一度相談するとよい。 (3)指しゃぶりを止めさせることを考えた時、矯正装置などでも可能であるが、日常生活の中でのお子さんの観察やお子さんとの時間の過ごし方でも対応策はある。費用をかけずに創造性を高めることも大切。 (4)私見としては、日常生活の中で器具を使わず、お子さんの観察をし、徐々に指しゃぶりをなくすことからはじめたらいかがでしょうか?ということを提案します。 心配であれば、その後の経過を教えて下さい。またその時対応します。おかあさん頑張って下さい。子供を心配しない親はいません。 [225] Re[1]: 子供の癖について、指しゃぶり?追加 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/22(Fri) 15:15:48) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <関連の記事> お母さんへ:記事の上にあるsearchという所をクリックし、キーワードというマスがでてきますから、その中に<指しゃぶり>といれ検索キーをクリックして下さい。関連の記事がでてきます。たえこさんの他にも同じような悩みを相談されてきた方がいます。それらの記事の内容を参考にして下さい。 この文章を見るほかの方々も、searchをクリックし聞きたいキーワードを書き、検索を押せば関連記事が出てきます。参考までに。 [227] Re[2]: 子供の癖について、指しゃぶり?追加 ■質問引用返信■ ・投稿者/ たえこ -(2001/06/25(Mon) 16:29:09) ・U R L/ 詳しくアドバイスいただき有難うございました。 丁寧に答えていただきとてもよくわかりました。 子供の様子をよく観察し、注意して直していけたらと思っています。 もう少し大きくなっても直らないようなら病院へ行ってみます。 またわからない事や質問があるときはよろしくお願いします。 |
■質問引用返信■ ・投稿者/ とまと -(2001/06/21(Thu) 09:05:30) ・U R L/ 高校二年生のときに矯正を始め、3年間くらいトータルで通ってました。 今はもうほとんどおわり、先生の所には通っていないのですが、 少し困ったことがあります。 ほとんど歯並びがそろったあとにはめる取り外し可能な器具を、私は サボってあまりやらないでいました。 そのせいかわからないのですが、前歯の横の歯が動いて奥に入り込んでいってる ようなきがします。 そしてちょうどその歯に当たっている下の歯も、押されて後ろに下がっていってる ように思えてなりません。 ある程度、歯並びがそろった時もこの歯はもともと後ろにへこんでいるなぁ と思って、先生に「この歯はもうすこし前に行かないのですか?」ときいたら 「コレはしょうがないから」みたいなことを言われました。 何だかとても不安で、かみ合わせも悪いような気がします。 前よりもイライラしやすくなったのもそのせいなのかな?とか 思ってしまいます。 やっぱり一刻も早く矯正の先生に見てもらったほうがいいのでしょうか。 でも前に見てもらった先生の所にはもう行く気がしません。 とても困っています。一回矯正をやって、もう一回やり直す人というのは いらっしゃるのでしょうか。またそういったことはできるのでしょうか。 是非教えていただきたいと思います。 よろしくお願い致します。 [220] Re[1]: 矯正はしたものの…。再治療、どう考え、対応したらよいか? ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/21(Thu) 18:17:20) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <現在の症状> 文面から、矯正治療でいわれる”後戻りあともどり”とい鵜症状のようですね。 原因の一つは、とまとさんが歯を動かし終え、ワイヤーをはずし、その後、後戻りの力を少しづつなくし、患者さん個人にとって適切と思われるかみ合わせの安定を獲得する保定(ほてい)という処置に対し、積極的でなかったことが挙げられると思います。むろん、後戻りの原因は他にもあります。中でも、もともとかみ合わせが深い(過蓋咬合かがいこうごう=上下の歯を咬み合わせた時、下の前歯を上の前歯が被ってしまい、ほとんどしたの前歯が見えないような状態をいう)症状は治療終了後も、矯正治療によって作られた歯の位置が安定しにくいといわれています。とまとさんの場合もそのような症状ではなかったのでしょうか?。もしそうだとすれば、ワイヤーをはずした後に先生から渡された取り外しが可能な装置(これを保定装置といいます)をよく使わなかったことが先に述べましたように、後戻りの原因のひとつとも考えられます。 現在の症状が、(1)上の前歯が少し動いたようだ。(2)そのことと関連するであろうしたの前歯も少し動いた、ということのようですから、やはり一度、矯正医のところで満てもらった方がよさそうです。 <そのつもりだけれど、最初の矯正治療をしてくれた先生の所へ出向くのは悩んでしまう。どうしたらよいか?> 基本的には、やはり最初の治療を担当して下さった先生の所で、再度相談するのがよいと思います。理由は、治療の経過を一番知っているのがその先生だからです。多少、いいにくい、なんとなく行きにくい、このような気持ちがあるだろうと思いますが、もし、再治療などをはじめるとなれば費用の点でも得策かと思います。多の矯正クリニックでこのような相談をしても、多くの場合、最初の先生の所で、再相談をしたらどうでしょうかといわれると思います。 それは分かっています。分かっていて行きたくないない、ということであれば何件かの矯正医に相談するしかないでしょう。そのような中で再治療をするかどうかをきめたらどうでしょうか?。相談時には次のような点に気をつけたらよいと思います。 (1)前任者の批判 新たな相談先の先生が、前任者の先生の治療内容をあからさまに批判するようだとしたら、そのクリニックでの再治療は考え直しましょう。 理由:どのような先生も患者さんの訴えを改善しようとして治療をはじめます。治療内容は、矯正治療技術を修得した先生であれば(日本矯正歯科学会の認定医、あるいはその認定医に準じる治療技術を持った先生が目安の一つといえましょう)大きくかわることはないと思います。多くの場合、このような状態(担当医のもとで)で治療は開始されますが、次のような治療結果や成績を左右することがあります。 a.患者さんの協力度 b.治療途中で生じる、上下顎骨の成長変化(時として予期せぬマイナスの方向や 過大な成長発育量が出現し、治療の難易度を高めてしまうこともあります) c.日常での歯の清掃管理状態 d.治療中の、顔、顎、歯などの外傷 e.その他いろいろ これらの要因が発生しますと、最初に立てた治療計画や治療ゴールへの達成度の修正をしなければならないこともあります。従って、再治療を考えるのであれば、治療の経過を一番知っている先生の所で再治療や現在悩んでいる症状を相談した方がよいことにもなります。 もし、相談する新しい矯正医が一方的に治療を非難するようなことであれば、むしろ矯正治療の難しさを分かっていないともいえましょう。患者さんの訴え、そして前任者の治療内容を中立的な立場で考え、アドバイスをしてくれるような先生であれば、とまとさんも納得するのではないでしょうか?。一方的な批判は誰でも出来ます。 (2)治療費について確認をすること 再治療の場合、最初の先生の所でするのであれば、通常、費用の負担は軽減することが多いようです。しかし、新たな先生を捜し、そのクリニックで治療をするとなれば、費用はまったく白紙(いくらかかるか分からないという意味)であるとい えます。従って、再治療の場合はどのくらいかかるのかを最初に聞いておくことが重要です。 <おわりに、後戻りという現象> 矯正治療に携わる、先生、患者さんにとってこれは悩みの種です。今日程、矯正治療の情報が社会全般に普及する前、よく耳にしたのは、矯正治療をしたら絶対に戻らない、戻るような治療をする先生は下手だ(極端な例)というようなことでした。しかし、考えてみますと、人間が生物である限り、老化、加齢(年を重ねてゆくこと)現象があります。この現象がある限り絶対に戻らないという考え自体無理なことになります。もし矯正医の中で<自分の治療した患者さんの後戻り現象はない>という先生がいたら弟子になりたいくらいです。 多くの場合、後戻りという現象はあります。でもこの後戻りの現象が全て悪いかというとそうではないと思います。歯根とそれを支えている歯槽骨(しそうこつ)の間には、約0.2mm程度の歯根膜(しこんまく)という組織があります。この組織があるため、咬んだ力が顔を作っている他の骨に直接的に伝わらないですむ訳です(難しくなりますからこの話は止めます)。 ここでいいたいのは、咬む力、適切な下顎の運道路、歯根膜という柔らかい組織があるため、ワイヤーをはずした後も、さらに上下のかみ合わせ具合がよくなるという経過が観察されることになります。従って、ワイヤーをはずした後の保定(とまとさんのいう取り外しが可能な矯正器具をつけていた期間)中にも多少のプラスの後戻りの現象は起きていることが想定できます。ただし、咬合機能を低下させたり、顎関節症(顎のあたりに、音がする、口が開きにくい、あけると耳のあたりが痛い、というような症状を伴うことをいう)などを出現させるような後戻りはマイナスと考えられ、機会があれば積極的に再治療を考えてもよいのではないでしょうか?。 (1)後戻りにはプラスの後戻りとマイナスの後戻りがある。心配であれば最初に矯正治療をした先生に相談するのが得策。 (2)後戻りはないほうがよい。そのためには通える限りその先生の所へ定期的(もう矯正治療は終了しましょうといわれた後も)に通院し、先生との信頼関係が保てるようであれば御自身のホームデンテイスト(home dentist)としてつき合うことをお勧めします。 なにかあれ、ばどうぞ。 [221] ありがとうございます。 ■質問引用返信■ ・投稿者/ とまと -(2001/06/22(Fri) 08:34:21) ・U R L/ とても詳しい解説や、これからどうしたらよいかという事を丁寧に書いていただき、 本当にありがとうございます。色々悩んでいたので、先生のアドバイスがとても心強かったです。後戻りという症状は、どうしても出てきてしまうんですね。(私の場合、自分の責任もあるのですが…) やはり先生のおっしゃるとうり、もう一度矯正治療の先生の所に行って見てもらおうと思います。私は矯正をメインにやっている歯医者さんには通っていませんでした。普通の歯医者さんだったのですが、患者さんの中で矯正治療をしたい人を募って、矯正の先生を呼んでみてもらうという感じでした。何だか行きたくないなと思ったのは、すぐにあえないしな〜…とか、歯が少し下がっているということも治療中に訴えたのですが、特にそれに対して何もなかったので、行ってもまた同じことを言われるのではないかと考えたからです。ですが、今日電話してすぐあえるかどうかは分からないのですが、一刻も早く会いたいと思います。 今の歯の状態ですが、見た目は普通です。大きな隙間もありません。 右側前歯のすぐ横の歯がすこし後ろに下がってるかな?と言う感じです。 言わなければ誰も気にとめないと思います。 右側前歯の後ろに、横の歯の下の部分が少し入り込んで、重なってしまっているというような感じです。少し右前歯も前に出ていってるような気もしますが。ちなみに左側半分は全く何の問題もありません。今はこれ以上ずれたくないので、歯が動いてっているような感じがするときは保定装置をつけて寝ています。(←これはいいのですか?) もしこういう歯を治す場合、どのような治療をして、どのくらい費用がかかってしまうものなのでしょうか。また、後戻りをしてしまってもう一度治す人は結構いらっしゃるのでしょうか。 今回も色々聞いてしまってすみません。 よろしくお願い致します。 [223] Re[2]: ありがとうございます。再質問に対して。 ■質問引用返信■ ・投稿者/ 小石川矯正歯科クリニック -(2001/06/22(Fri) 13:54:58) ・U R L/ http://www.koishikawa.com <悩める今の症状?とその対応策> 上下の前歯に見られる後戻りに対しどうしたらよいか(対応したらよいか)?、またその治療に対する費用などはどうか?、ということになりますね。 まず、症状ですが文面から前歯の戻りに対し気になる度合いが高いようですから、やはり再治療を考えた方が、精神的、気分的によいでしょう。現状見られる上下前歯(前歯ぜんし=犬歯から反対側の犬歯までの6本をさします、上下前歯ですから12本ということ)の後戻りに対する治療は、とまとさんの治療後の後戻りがどのように出現してきたかにより治療内容は異なってきます。 (1)前歯に限局した後戻りに対し: 前歯に限局してその後戻りが出現してきているようであれば、限局的(部分的)な矯正治療(全ての歯に矯正装置をつけて治療を行うことでなく、言葉通り部分的に矯正装置をつけて治すということ)ですむかもしれません。 例えば、とまとさんのいう前歯の数本であっても、多くの場合、上下12本の前歯に矯正装置をつけることになります。ワイヤーの治す力(矯正力きょうせいりょく)で、症状の程度にもよりますが、6ヶ月〜1年ぐらいかけて(正確ではありませんが)治療を行うことになると思います。また、その時、先にお話しましたように症状や先生のテクニックなどにより、位置が変化した歯を中心に歯の幅を少し細めるような処置(スライス、英語では物を細くする、細く切るという意味があります)を合わせて行うこともあります。詳しくは先生に聞いてみて下さい(例:治すために歯を細くするようなことはありますか?と)。 (2)後戻りが前歯に限局しているようでも、実は全体的に治す: 前歯に限局的に出現している後戻りの症状も、実は全体的に歯の位置を変えたりしなければならないこともあります。このような時には、ほとんど全ての歯に矯正装置をつけることになります。これを限局的な矯正に対し本格的な矯正ともいいます。このような場合には、限局的な矯正治療期間より長くかかる傾向が見られます。2倍とはいいませんが、1.5倍ぐらいはかかるかもしれません(これも症状を診ていませんから正確な記述ではありません)。先生とよく相談して下さい。 <再治療に対する対応と料金は?> これは何ともいえません。まず先生と相談することです。ある例をお話しますが、参考の域を出ませんので、そう思って捕らえて下さい。 (例):治療を終了し(保定も含め)、その後3年以上経って、後戻りを訴え来院された例。診療記録の保管義務は通常5年間のため、診療記録はあった。患者さんは先生の指示どおり、ワイヤーをはずした後も3年間保定装置(とまとさんのいう取り外しが可能な矯正器具)を使っていたという。その後2年を経過し、前歯が少しねじれてきたような気がするがこのまま放っておいてもよいものかどうか?、が心配で来院した。今回までの来院までの2年間は保定装置の使用を特に指示されていなかったので使用はしていなかったという。 (対応):症状はわずかではあるが、明らかに後戻りの症状(0.5mmー1mm程度)を示していた。しかし、かみ合わせの機能の異常を認めるまでにはいたらなかった。このことに対するチェック項目は、下顎を動かした時(前方、側方運動、開口運動など)に特徴的にみられる異常所見の有無であった。しかし、本人はかみ合わせに関する機能のチェック結果とは別に、前歯のわずかな後戻りの再治療を希望した。 加えて、この症状を、このまま放置することで、程度の差はあれ、多少の後戻りの変化が継続的に生じることも考えられた。そこで双方で話し合い、部分的な矯正治療を行うことにした。費用は、その当時の治療開始時の費用を参考にし(改定されている現在の料金は基準としなっかた)、1/3程度、20万円と毎回の処置料5000円、消費税とした。8ヶ月後、保定に以降した。 その後、再度の後戻りが心配なため保定終了後も6ヶ月ごとの来院を希望し、現在にいたる。保定終了後もさらに後戻りなどが出現した場合はどうするかという質問に対しては、今回は後戻りと考えられるが、その後は、年令に伴う変化もあり今後生じる可能性がある<後戻りのような変化=必ずしも後戻りとは断定できない意味を含む>に対してはその時、料金を含め再度検討したい旨、お話し、患者さんは了解した。 (後戻りという現象について考えてみたいこと!) ここで、矯正医が考えておおかなければならないことは、矯正治療終了後、いつまで後戻りの変化として認識、認定するかということです。明らかな後戻りの変化と、一見後戻りの変化に似ているが、実は歯肉が炎症をきたしたことなどによるような患者さんの健康度の変化や管理状態の変化なども<後戻り、後戻りににた変化>をひき起こすことがあることです。このように一見、同じような後戻り変化でも、それらの原因は患者さんの加齢変化に伴いまちまちです。全身的な健康度を考えてみても同じようなことがいえます。いつまでも20歳代の健康度をその後、30年、40年保てる訳はありません。生物である限りは仕方のないことです。このような<後戻り><後戻りににた変化>の両者の明確な判定基準はあるようで、ないのが実情です。これらの判断は担等医の誠意にゆだねているのが実情のようです。私の研究テーマのひとつでもあります。 (そうはいっても再治療の料金は?) 再治療に対する料金は、前回も書きましたようにいくらかかる?というアドバイスはできません。治療を担当された先生と話し合うのが一番です。 私どものクリニックへは関東近郊に転居、転勤、海外からの転医、紹介とともに、とまとさんのように一度治療を終了した方のその後の再治療を数多く引き受けています。またこのような方々の料金設定については、小石川に来院するまでの状況を聞き、それぞれの対応(処置)と料金を設定しています。それぞれの状況が異なりますので細かくは書けません(誤解を招くこともありますので)。必要ならば相談に来院して下さい。 いつもメール上で書いていますように、相談はボランテイアーで行っています。従って無料です。相談の結果、最初の先生との信頼関係がある限り、最初の先生の所で再治療をしてもらうのが一番と考えます。 <今の保定装置を使用してもよいか?、それとも使用しない方がよいのか?> 今持っている保定装置をつけた時、比較的スムースにつけることができるというような表現:歯が動いてしまったような感じがする時は保定装置をつけて寝ています:から考えますと、過度の後戻りの変化がないとも考えられます。一方、つけようとした時、きつくて歯や歯肉が痛んだりするようであれば、後戻りがあると判断してもよいのではないでしょうか。 保定装置が比較的スムースにつけられるようで、かつ、前歯の後戻りを認識している訳ですから、気になるようでしたら早めに担当された先生の所で診察を受けて下さい。 結論:保定装置をつけたままでよいのか?、つけるべきか?と悩むよりは早く先生に診てもらう。それまでの間は保定装置はしていてもしなくても差程、後戻りの変化は増悪化しないと思います。 何かあればどうぞ。 [226] いってみます。ありがとうございました。 ■質問引用返信■ ・投稿者/ とまと -(2001/06/24(Sun) 08:24:25) ・U R L/ 毎回丁寧なお返事ありがとうございます。 そうですね、悩んでいるよりかはお話を伺った方が早いと思いました。 月曜日に電話をして、矯正の先生と連絡が取れるように歯医者さんに 頼んでみます。また、時期をみて、クリニックの方にも相談にいけたら よいなと思っています。 色々アドバイスありがとうございました! 矯正の先生に会った後に、また疑問点などが出てくると思うので その時はまた質問したいと思います。 本当にありがとうございました。 |
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